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ブロック、積み木など…
幼児期に与えたいおすすめのおもちゃとは?

ブロック、積み木など…  幼児期に与えたいおすすめのおもちゃとは?

おもちゃ屋さんにいくと、たくさんのおもちゃが並んでいて、どんなものを選べばよいのか迷ってしまいますよね。子どもが欲しがるものをそのまま与えてもいいものか? それとも、テレビやネットで話題のものを与えたらいいのか? 保護者としては何かと気がかりなものです。そこで、おもちゃが子どもに与える影響とその選び方について、小児神経学、発達神経学が専門の榊原洋一先生(お茶の水女子大学 名誉教授)にうかがいました。

子どもは遊びの経験を通して成長していきます

“子どもは遊ぶことが仕事”などと言われるように、たくさんの遊び体験は、子どもの成長をサポートします。一見すると、ただ楽しんでいるだけのように見えますが、実は、遊びを通して多くのことを学んでいるのです。

 

「遊びのよさは、子ども自身が自発的に行えて、自由度が高く、学習のような正解がないこと。例えば、学習では、必ず答えがあり、答えを出すことがゴールとなります。でも、多くの遊びには正解もゴールもありません。そのため、子どもは、何もないところからどうすれば楽しくなるのか、どんなふうに遊ぶともっと面白いのか、など、自由に発想して思いのまま行動します。時には、失敗しながら、また工夫して、楽しさを見出していくのです。子どもは、こういった経験から、思考力、探究心、創造力、行動力など、生きることに大切な多くの力を育んでいきます

イノベーションに必要なものは、遊びの心!

子どもの頃の遊び体験は、大人が思っている以上にとても重要! 自由に楽しくたくさん遊ぶほど、子どもは伸びると言われています。

 

「アメリカのイノベーション教育の研究家であるトニー・ワーグナー氏は、“イノベーションのためには遊びが大切だ”と語っています。イノベーションとは直訳すると『革新』となりますが、分かりやすく言うと今までの常識を壊して新しいものを作り出すこと。そして、新たなものを発明したり、発想したりすイノベーションに必要なことは、『遊びの心』だというのです」

 

近年では、ただ問題を解いて知識を詰め込んでいく教育よりも、新しいものを作り出す力、問題を解決する力といった、イノベーションにつながる能力を育てることに注目が集まっています。

 

「幼少期から杓子定規に『知識』を詰め込むようなことばかりしていると、発想力が乏しい人間になる可能性があります。知識というのは、ただ持っていることが重要なのではなく、その知識をちゃんと使いこなせるかどうか。知識を活用して“何ができるか”がとても重要思考が硬くなってしまうと、知識に引っ張られてしまい、新しく答えを探そうとせず、既存の中に答えを見出そうとしてしまうのです。そうなってしまうとイノベーションは生まれません。

子どもの頃の遊び体験は、探究心や発想力、創造力を養い、イノベーション能力を育むことにつながります。保護者が必要以上に誘導するのではなく、子どもの主体性に任せて、できるだけ自由に、そしてたくさん遊ばせてあげることがポイントです」

子どもの発想力や創造性を育むのは、目的に制限がなく、子どもが思うまま、自由に遊べるおもちゃがおすすめです。

保護者は、おもちゃを提供するなど、子どもが遊びへと動き出すようなきっかけを、そっと与えてあげるのもよいでしょう。ただし、このときに、見本を示して「これを作りなさい」とか、「こう遊びなさい」などと、必要以上に誘導すると、イノベーション能力は育ちにくくなります。我慢強く見守って、子どもの好きなようにさせてあげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●イノベーションとは

「今までの常識を変えて新しいものを作り出すこと」。アメリカの研究家、トニー・ワーグナー氏は著書の中で、未来のイノベーター(新しいものを作り出す人)を育てるには、自由な時間をたっぷりと与えて遊ばせることが大切だと語っています。遊びでは、仲間と協力しながら試行錯誤し、例え失敗してもやり直しがきくということを体験していきます。そして、遊びの中で情熱を注げることを見つけ、追及していくのです。保護者はそれを応援してあげればよいのだといいます。

 

●イノベーションは「共感性」から育まれる

“世の中に何が足りないのか”というのがイノベーションの原動力。コンピューターやスマートフォンなど、これまでに多くのものが発明され、世の中に急速に普及しました。なぜなら、それが万人にとって便利だったから。多くの発明は、独りよがりなものではなく、たくさんの人たちを喜ばせ、助けるためには何が必要なのか、という発想から生まれています。これには『共感性』が必要。助け合ったり、ときにはケンカして仲直りしたりと、子どもたちは遊びを通して他者と触れ合い、心を通わせることで共感性を養います。そうして大人になって素晴らしい発明が生まれるのです。

子どもが喜ぶ定番おもちゃのおすすめポイント

好奇心や探求心、創造力といった能力を伸ばすサポートをしてくれる遊び。そんな遊びの幅を広げてくれるのがおもちゃです。保護者は、子どもの発達に合わせて、興味を示しそうなおもちゃを提供してあげるとよいでしょう。ここでは、定番となっている人気おもちゃについて、その特徴を紹介します。おもちゃ選びに困ったときの参考にしてみてください。

◆おもちゃの特徴◆

●ブロック


ブロックは、何もないところから自由な発想で好きなものを作れるのが最大の魅力。手指を使うので器用になり、想像を膨らませて作品を作っていくので、工夫する力新しいものを生み出す力を養うのにおすすめです。乳幼児期から長い期間遊ぶことができ、年齢に合わせてパーツなどを少しずつ増やしていけるのもいいところ。

 

●積み木


積み木は、車や食べ物に見立てたり、積み上げて遊んだりと、複雑な操作を必要としないので、赤ちゃんの頃から楽しめるおもちゃです。積み木を積み上げるときに木製ならではの優しい音がして聴覚を心地よく刺激するのも〇。ただ上に積むだけなので崩れやすく、根気強くチャレンジする力手先の器用さバランス感覚などを養うのにも役立ちます。

 

●粘土


1~2歳は『こねくり遊び』、3歳くらいから少しずつ自由にモノを形作る遊びが可能に。手指の発達をサポートするほか、自在に形作れるので創造力を育てるのにもおすすめです。カラフルな粘土は色を混ぜて遊ぶこともできるので、色彩感覚も鍛えられます。お米や小麦、寒天など、万が一、誤って口に入れてしまっても安心な植物由来の粘土もあります。

 

●音の出る玩具


生後まもない時期から興味を示すのが音の出るおもちゃ。聴力は外からの刺激で発達するので、優しい音のするガラガラや、興味を引くカシャカシャ音のするおもちゃなどがおすすめです。5~6か月頃には、音を聴き分ける力もつき始めるので、楽器系のおもちゃや音のなる絵本などを与えると、五感を刺激し、リズム感を養ったり情緒面を育てたりするのをサポートします。

 

●パズル


さまざまな形のパーツを正しい位置にはめ込んで絵柄を完成させるパズル。1歳くらいの子どもには、穴の開いた箱にブロックをはめ込む『型はめパズル』や、ピース数が少ないタイプのものを選び、その後は子どもの発達に合わせて難易度を調整していきましょう。パズルでは、観察力集中力記憶力などを鍛えることができます。

◆伸ばせる能力一覧表◆

器用さ 創造力  観察力

集中力

忍耐力 バランス感覚 芸術系

(色彩・音感)

学力

記憶力

ブロック
積み木
粘土
音の出る玩具
パズル

おもちゃ選びは、子どもも保護者も楽しめるものを!

定番おもちゃに限らず、市場にはたくさんのおもちゃがあります。さまざまな種類の中から子どもに合ったおもちゃを選ぶコツとは?

 

「子どもが夢中になって長く楽しく遊んでくれるものが望ましいので、まずは、いっしょにおもちゃ屋さんへ行き、興味を示したものを買うのがよいでしょう。ただし、おもちゃは、子どもの発達段階に合わせて選ぶのが大前提遊び方が簡単すぎるとすぐに飽きてしまうし、反対に、難しすぎると意欲を失って遊ばなくなってしまいます。また、前述したように、自由度が高く、ゴールがないおもちゃもおすすめです。完成してしまったら、あとは鑑賞するだけといったものだとそこで終わってしまうので、子どもの自由な発想で、いつまでも遊べるものを選びましょう」

 

とはいえ、保護者もいっしょに楽しめるものであれば、なおよいといいます。

 

「子どもだけでなく、保護者が欲しい・おもしろそうと思えるものを買うこともひとつの方法です。特に、いっしょに遊ぶ場合、保護者も楽しんでいることを感じることで、子どもは幸福感を得ることができるのです。おもちゃを通した保護者と子どもの触れ合いは、自己肯定感を高めたり、他者とのコミュニケーション能力を養うことにも役立つでしょう」

Gakkenニューブロックわくわくバラエティ70BOX
Gakkenニューブロックわくわくバラエティ70BOX_83191_作品例03

Gakkenニューブロック わくわくバラエティ70BOX
3,300円(税込み)

ニューブロックは、子どもが自由に遊べる代表的なおもちゃ。ゴールがないので、いつまでもずっと遊べます。縦横斜めとブロックをつなぎ合わせて、オリジナリティ豊かな作品が楽しめるのもおすすめです。

監修者プロフィール

榊原 洋一 先生
お茶の水女子大学 名誉教授

1951年東京都生まれ。東京大学医学部卒業。お茶の水女子大学大学院教授、理事・副学長などを経て、現職。医学博士・小児科医。現在は、発達障害の臨床的研究、発達障害児の保育、子どもの生育環境とその発達への影響、国際医療協力を主な研究対象としている。専門は、小児神経学、発達神経学などで、「子どもの心と体の発達」に関する著書を数多く執筆し、それらは高い評価を受けている。「発達障害のある子のサポートブック」(学研)など著書多数。

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